「それでも彼女は生きていく 3.11をきっかけにAV女優となった7人の女の子」感想

今朝、「Imagine」を聞いてました。
いい曲ですよね、平和で。

一方で「想像力」ほど危うい言葉はないな、と思うことがあります。
よく言われますよね。
「想像力を働かせなさい」
あるいは
「相手の立場に立って考えなさい」
と言ったほうが分かりやすいかもしれません。

でもね、思うんです。
実際に自分が体験していないことを、
どのように想像するっていうんですか?

さらに、仮に想像できた「それ」が、
実際の「それ」に対してどれだけ相似できているか
どうやって確かめるというんでしょうか。

「わかる」という無知への無自覚は、差別につながるように思います。

「わからない」「わかりたい」「わからないけど、いい」
そういう言葉は、ちょっとやさしいです。

そういう前置きを置いて、あえていいます。
想像してみてください。

自分が女性で、若くて、それなりに整った容姿をしていて、守りたい家族がいて、
震災にあって、気持ちにはまだ若干の余裕があって、それが逆に罪を感じさせて、
それからほんのちょっとふと、あっさりした気持ちになったときに、
AV女優への勧誘のビラをもらったとしたら。



わからないです。
生理の痛みも、破瓜の痛みも、
分からない自分が「わかる」というのはやっぱり
冒涜的かなと思います。

被災者の気持ちも、やっぱりわからないと思うんです。

ちょっと考えてみます。
そんな自分に何ができるのか。
期限を切らないと答えは出ないと思うので、
来年の3月11日までに、答えを出します。