「ウォーク・イン・クローゼット」(綿矢りさ)読了。


年明けくらいに本屋で待ち合わせしてたときにふらりと買ったのでした。

本屋で待ち合わせするのすごく好きで、
特に楽しみな日だとわくわくして、
いい本と出会えたりしますよね。

「ウォーク・イン・クローゼット」もそんな本のうちのひとつ。

綿矢りさ作品はそんなに読んだことないんですけど、
読んだなかでは一番面白かった。
というか綿矢りさ作品に限らず、ふつうにとても面白い本でした。

綿矢りさ作品って女性的な描写(←あくまで男性の目から見てのそれ)が多くて
それがわざとらしくてイラッとくることが過去にはあったんですけど、
この作品は綿矢りさの特長を生かしながら、それが自然な形で描写されている印象でした。

この本は「いなか、の、すとーかー」「ウォーク・イン・クローゼット」の二編が収録されてるんですが、
特に面白かったのは後半のウォーク・イン・クローゼット。
「私たちは服で武装して、欲しいものを掴みとろうとしている」
と書かれた帯の言葉が適切に本を紹介していると思う。
女性から見たファッションの話を書くの、すごく流暢だな、綿矢りさ
読んでよかったー

あ、でも、綿矢りさ作品って男がすごくアホに書かれてますよね。笑
「眠い」「やりたい」「腹減った」しか考えてない動物みたい。合ってるけど、ほぼ。

それと感じたのが、綿矢りさは文章に必要なことしか書かないんだな、という気付き。
間違いなく読みやすくはなるんだけど、ちょっと物足りなさを覚えたのも事実。