本当のことを

本当のことを書きたいな、と思った。

いろんな人の言動や、書いたものを見ていて、
いいな、と。

それは憧れというより、尊敬と呼びたいのだけど。

本当のことを書くのは恥ずかしいし、痛い。
だからと言って書かないのは、違う気がする。

本当のことを書いて受け入れられないとしたら、
それは技術のせいだと思ったほうがいい。
構成力だったり、人や世界の描写力だったり、文体の美しさ、語彙の豊富さ・的確さ……。
技術がいつか、あきらめずに書き続ければいつか、身に付くとすれば、
いま、小技を使って逃げて、本当のことを書かないのは、違う。

書かないのは、知らない・知ろうとしないのと同じだ。

今日だけでなく、いつも、常々書いていて思うのだけど、
「自分は幼いな」と思う。
自覚があるのだから、他人から見ればきっと相当だろう。

変えられないのなら、それを貫くしかない。
夏休み、まっすぐな道をどこまでもまっすぐに走ったように、
純粋に、誠実に、本当のことを書きたい。

子どもの頃に「大人になってもずっと」と考えていたように、
老人になってもずっと、大好きでいたい。