野球の話。

……このブログを読みに来てくださるひとで
野球ファンはたぶん少ないと思うのに
申し訳ないんですが、今日は野球の話を。

にゃんしーは、野球ファンなのです!(−−)<カキーン!

好きな球団は、広島。山口出身やからね。
でも、今年はオリックスも追います。
京セラドーム近いし、何回か行きたい。
好きな選手は、投手なら前田健太、野手なら前田智徳

NPBベストナインを選ぼうと思うと、
個人的にはこうなります。

投手:江夏豊
捕手:野村克也
一塁:王貞治
二塁:落合博満
三塁:長嶋茂雄
遊撃:高橋慶彦
左翼:張本勲
中堅:山本浩二
右翼:イチロー

異論は大いにあるところやろうけど、
誰が選んでも、王とイチローが漏れることはまずないでしょう。

今日は、イチローに関して好きな話を少し。

イチローは…日本で9年、メジャーで10年…
あ、もうメジャーのが長いんや
…やってきて、日本はおろか、メジャーでも超一流の選手だと思います。
走行守…どれも一流やからね。トータルで見て、プレイヤーとして超一流でしょう。

だからずっと日のあたる道を歩いてきたかといえば、そうでもない。
彼、オリックスの、ドラフト4位やからね。
12球団あるから、全体でいえば、その年の36〜48番目くらいの評価しかない。

そのドラフトは1991年。
もっと昔、スカウトが地方球場まで足を運んでナンボの時代なら分かるけれど、
十分に情報化やスカウト技術が発達した現代でも、見抜けなかった。
そもそもイチローは、甲子園にも出場している。
多くのスカウトの目に留まることもあったはずだ。
それでも。

とりわけ地元中日のスカウトは、
イチローを逃したことで、後々までさんざん言われることになったそうだ。

イチローを発掘したスカウト三輪田さんを、あるひとが誉めた。
「見事、予想が的中したわけですね」
と。
それに対し、三輪田さんはこう返します。
「いや、外れたわけですよ」
その意図はこうです。

2,3年二軍で鍛えれば、
ひょっとして、3割打つような選手になるかもという
期待はあった。
ただし、これほどの選手になるなんて
夢にも思っていませんでした。
だから、イチローの場合も、予想は外れだったわけです。
これ、僕の好きな話。
ひとを見抜くことが、どれだけ難しいかを
実によく示してます。

三輪田さん、1998年に、死んじゃった。
スカウト失敗の責任を取ってね。
だから、メジャー挑戦以降のイチローの活躍なんて
知る由もないわけだけど。

三輪田さんが知ったら、なんていうかな。
会ったこともない人なのに、何故か想像がふくらんでしまう。

ちなみに上述の、あるひとと三輪田さんのやりとりは
後藤正治さんの「スカウト」という本に記されてます。
スカウト (講談社文庫)

スカウト (講談社文庫)


このひとは、ノンフィクションの達人やと思うわ。
大受験の日、この「スカウト」って本と、「ホワイトアウト」て本だけ
持っていったっけ。
「スカウト」の作者が同じ大学出身だと知るのは、
大学に合格して、ずいぶん後の話。

10年以上大事に持っててすっかりボロボロになった。
そんな本は、ほかに数冊しかないな。