オリンピア。

フィギュアスケートで盛り上がってるけど、
韓国のキム・ヨナっちゅうやつが、凄いらしいね・・。
一方その頃、日本の浅田真央は、仏のような顔をしていた。


こういうときに思い出すのは
ベラ・チャスラフスカそのひとやね。
まあ、彼女は体操選手やけど。

チェコの体操選手で、1960年代を代表する選手です。
金メダル、7個も取っちゃったんだよ。
体操は(おそらく、フィギュアも)、女子選手の低年齢化が進んで久しい。
小さいほうが、すばやい動きができるからね。
大技が当然出しやすい。
体操でも、ナディア・コマネチっていう「革命」があったっけ。

ベラ・チャスラフスカは、それよりも前の時代の選手。
単純に「美しさ」が評価された時代。
なぜあの頃、ベラの体操は美しかったのか。

1960年代のチェコといえば、勘のいいひとは気づくかもしれない。
プラハの春をはじめとする、社会主義国動乱の時代。
選手はみな、国や主義を背負ってスポーツの舞台に立ち、
競技をしては、泣いて笑った。


「スポーツと政治とは関係ない」
「国に限らず、素晴らしい演技は評価されるべきだ」
という意見も当を得てる。

けどね。

やっぱり、国というものを背負っているから
輝いて見えるんだと思う。
その背負い方が、前向きであるか、後ろ向きであるか、の違いはあるにしても。


友人が
浅田真央キム・ヨナは互いを高めあうライバルだ。素晴らしい」ということを
書いていたけれど、どうだろう。
彼女たちは、互いを敵視してると見るのは邪推だろうか。

プロ野球選手の豊田泰光が言っていた。

「ライバルっていうのは、互いを高めあう存在じゃないんですよ。
互いを高めあうのは、ただの競争相手です。
相手に勝たないと、自分の飯のタネが奪われてしまう。
自分の存在そのものが否定されてします。
そういうギリギリの関係が、真のライバルなんじゃないでしょうか」

イチローが、WBCの日韓戦の前か、
韓国と互いに高めあう意識はあるか聞かれてこう答えてた。

「ねーよ、そんなの。笑」

日本と韓国の、スポーツにおける戦いがこれだけ美しく見えるのは、
お互いに背負っているものがあるから、
絶対に負けられない、真のライバルだから、
なんじゃないでしょうか。


浅田真央キム・ヨナの戦いは見られないけれど
(普通に会社ですもんで)
楽しみにしてます。


オリンピアという言葉は−
単にスポーツに優れているだけでなく
体・技・心、全てに優れているひとに
与えられる称号だと聞いています。