集合論。

今日はちょっとツマラナイ話を。


京都にいる「アネモネ」というバンドのボーカル「ずきん」さんの詩で
こういうのがあります。

わたしはあなたを憎んでる。
わたしの持ってないものを全部持ってるから。

これって集合論的にいえば、
あなたが持ってないものを、わたしは全部持ってることになりますよね。

図にしてみたけど。
あなたが持っていないものAを、わたしが持っていなければおかしいでしょう。
わたしが持っていないのなら、それはあなたが持っているはずなので矛盾します。

面白いな、と。

わたしの持っていないものを全てあなたが持っているとき、
あなたが持っていないものを全部、わたしが持ってるんだな、て。

漫画「鉄コン筋クリート」にもそういうセリフがありました。

クロはいっぱいネジ持ってないの。
けど、クロが持ってないネジ、シロが全部持ってた!

そういう関係性って、あるのかもしれません、ね。


集合論は結構おもしろくて、
大学のとき一番おもしろかったのが、

集合Xが集合X自身を含むとき、そういうXの集合をYとする。
YはY自身に含まれるか?

これは最終的に、
「そのような集合Yは存在しない」
という結論に落ち着くのですが、
「ない」という証明は悪魔の証明といって、非常に証明するのが難しいことで知られています。
例えば「白いカラスはいないことを証明せよ」と言われても、
全てのカラスを捕まえてこないと本質的には証明できないわけで。

ここでは、対角線論法という奥義を使って証明を行うのですが、
この奥義がまた美しかった。

「化学を極めれば物理にいきつき、
物理を極めれば数学にいきつき、
数学を極めれば哲学にいきつく」

とはよく言われますが、
個人的には

「数学を極めればアートにいきつく」

だと思ってます。