さくらももこのこと。

子どもの頃からずっと、さくらももこ作品が好きでした。

りぼんは「ちびまるこちゃん」のために読んでたし
(買ってたのは姉ね)
児童文学以外で最初に読んだ文学作品は「たいのおかしら」で
子どもごころに衝撃だった。

大学に入って、久々にさくらももこ作品を買いました。
ビレッジバンガードで見つけた「永沢君」。
「ちびまるこちゃん」の頃よりはだいぶ毒が入ってて、
でも面白さは変わらなかった。

最近になってもちょいちょい電子書籍で「ちびまるこちゃん」読んだり
日本から持ってきた「永沢君」読んだりしてたんですが、
ある紹介からひょんと「ひとりずもう」を読むことになり
何か書いてみようと思いました。

ひとりずもう 上―漫画版 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

ひとりずもう 上―漫画版 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)


ひとりずもう 下 漫画版 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)

ひとりずもう 下 漫画版 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)



元はエッセイみたい。
それが漫画化されたのがこれ。

所感として。
やっぱりさくらももこは、天才だと思うなあ。
再認識。

絵が特別うまいわけではないし、
展開もふつう。
深い知識に基づいて構成しているわけでもない。

だから「天才」なんですよね。
漫画や創作の常識から、離れたところにいる。
それでいて面白い。
でも、面白さの正体がつかめない。
誰でもできるようで、誰も越えられない。

さくらももこについて、印象に強く残っている話があります。
何で読んだ話だったか、本当に読んだ話かすらも忘れたのですが、
20歳になった時、成人式に行くわけでもなく、友だちに会うわけでもなく、
何かパーティーをするわけでもなく、
道をどこまでもどこまでも、ひたすら真っ直ぐに、歩いたそうなんです。

センスしかない。
でもセンスは飛びぬけてる。

「好きな作家は?」と訊かれたら僕は「さくらももこです」と答えます。
それはたぶん、ずっと変わらないと思います。